好きはどこにでもあるけれど絶対終わりがくる  パーマネント野ばら

文庫コーナーの新刊を探していたらこんなものが出ていたので購入。


パーマネント野ばら (新潮文庫)

パーマネント野ばら (新潮文庫)


西原理恵子の描く漫画は劇薬だ。一気に快復させることもあれば、絶望の淵に立たせることもある。それだけこの人の描く世界は色が濃い。


この作品は創作色が強い。そのために物語の輪郭がぼやけて見えるけれど、その分現実を描くより一歩先へ踏み込んで展開していくように思える。ひなびた所のろくでもない人たちはとても不幸だけれど、好きなものがあって、だけどかならずなくしてしまう。


僕にはこれが不幸なのかわからない。