なんかだめなんだけどなにがだめなのかわからない  ネムルバカ

大体自分になんか能力があると思ってる奴はとっとと才能を信じ込んでミュージシャンやったり漫画書いたりして、実際に能力あるやつはそれで飯食ったりしてる。でもそういう中に入れない奴のほうが絶対に多数派なわけで、みんな普通に就職して賃金もらって細々と生きている、と。


大学なんて空間はそれがより顕著なかたちで現れてくる場所。特に文系の暇な学部ならなおさら。なにせ、単位を取って卒業しようと思ったら本当に勉強する必要なんてほとんどない。だから、やることがなにもなければだらだら過ごすか飽きるまで勉強するとか飲み会行きまくるとかいう選択肢しかなくなるわけで。


ネムルバカ (リュウコミックス)

ネムルバカ (リュウコミックス)


さて本題。石黒正数ネムルバカですよ。なんかやりたいことあるやつも、なにもないやつも、とりあえず読むべき。


作者自身大阪芸大出身ということで、「やりたいこと」がある奴らのなかで揉まれてたんじゃねえかなあと感じるくらいの思考のどろどろ具合。「駄サイクル」なる芸術家の褒めて褒められてつらいことはせず評価を受ける場には出ずというシステムの解説が秀逸。あるあるあるある。僕もそれに一歩踏み込んでる気がしないでもないのだ。やっぱこの人「自称アーチスト」にいらついてたんだろーなー。